古代の人々と現代人の違いを見る
元々、私達人間は約50万年の間、「飢餓の時代」を生き抜いてきました。
昔の人の歯を見ると以下のような4つの特徴があります。
- 栄養の悪さから歯が小さめ
- 硬いものを噛むため、顎が大きく成長
- 歯がまっすぐ生えている
- 山と谷がぶつかって歯が削られて角がない
卑弥呼の時代は一回の食事で約3,000~4,000回噛んでいました。時間にすると約57分間ゆっくり食事をしていました。
しっかりと何回も「噛む」運動をするため、顎の外側の筋肉が成長し、大きな顎でした。
また、硬い食べ物を長時間噛むことで、歯が削られ歯の高さが自動的に調整されていました。
こういった理由から、口内にはゆとりがあり、舌は「広い部屋で暮らしている」状態でした。
一方、現代人の歯はどうでしょうか。
一回の食事で噛む回数は約600回前後。卑弥呼の時代の1/7です。
噛む回数が少なくなったため顎を動かさないことから、顎が小さくなりました。
また、長時間噛むことが無くなったため、歯の山と谷が引っかかる回数がすくなくなり、歯が内側に倒れる傾向にあります。
そして、軟らかい食べ物が主流になり、歯と歯が直接当たりお互いが「ヤスリ」のように研ぎあってしまいました。その結果、歯に鋭利な刃物のようなとがりが沢山できて犬歯のような肉食の歯になってしまいました。
このような現代の状態は、「狭い部屋」で「鋭利な刃物」の脅威に怯えながら生活している状態です。
舌はストレスを感じざるをえない状況なのです。
現代の食をはじめとする生活スタイルの変化が「舌ストレス」を招き、その「舌ストレス」こそが、現代人に多い肩こりや首のコリ等の不定愁訴の原因となっているのです。
舌ストレスは、もはや現代病のひとつなのです。